昨年(平成 28 年)には大変うれしいことがありました。
当院は、初代院長の淀井強自身が腎不全のため血液透析治療を受けていたこともあって、昭和 47 年頃から透析治療に携わるようになりましたが、その当時昭和 50 年に当院で透析治療を始められ以後通院透析治療を続けておられました患者T.H.様が大阪腎臓病患者協議会より透析歴 40 年の長期透析患者表彰を受けられたことです。
昭和 50 年は私が医者になった年ですし、T.H.様は当初たとえ血液透析を始めても 5 年の命と思ってくださいと主治医より宣告されたそうで、まことに隔世の思いで感慨深いことであります。
当然のこととして、患者様ご自身の自己管理、自己養生が一番大事ではありますが、その後の透析医療の進歩、透析医療に携わる方々の努力、研鑽などが大きく貢献したことには間違いないものと思います。
さらにたくさんの患者様が表彰されることを心より願っております。
昨今、新型コロナ感染症で医療の世界も大きく揺さぶられました。少子高齢化も進むなかで多様化が重視される令和の時代。医療に対する考え方も時代とともに変化しています。医療の世界も 2024年からの働き方改革で変わろうとする中、淀井病院はこれからも変わらず地域の病院でなくてはならないと考えています。これから高齢化はさらに進み、様々な病気と向き合う人が増えてきます。これからは、一つ一つの病気を診るだけでなく患者様自身、人を診る「かかりつけ医」がとても大切になってくるのだと思います。淀井病院は、地域の患者は地域でしっかりみていく体制づくりを、介護老人保健施設「桑の実」や多機能介護センター「マルベリー」と連携を取りながら充実させてまいります。様々な患者様の「かかりつけ病院」となるべく、これからも努力してまいります。