海の鳥と少年 (淀井敏夫氏より桑の実に寄贈)

   空の彼方へ  淀井敏夫

少年のころ、鳥たちが谷間の空を自由に遠くまで飛びかい、
楽しげに梢でコーラスする姿を見て
鳥たちの讃歌の気持ちをつよめました。
その遠い少年の日のあこがれや、
草むす山家の自然の中で過ごした喜びを、
今は彫刻に宿し表現したいと考えています。
いつか私の彫刻が、風景の中の作品として溶け込み
調和してくれればと願っています。


   


淀井敏夫氏 profile

1911 兵庫県朝来郡朝来町で生まれる

1933 東京美術学校彫刻科を卒業

1948 第33回二科展に「老人胸像」を出品

    二科会特別賞を受賞

1965 東京芸術大学教授に就任

1973 第58回二科展に「砂とロバと少年」を出品

    内閣総理大臣賞を受賞

    東京芸術大学美術学部長に就任

1982 日本芸術院会員

1994 文化功労者として顕彰される

1998 二科会理事長に就任

1999 朝来町あさご芸術の森美術館に「淀井敏夫記念館」開館

2001 文化勲章 受章

2005 永眠(享年93才)

2004 二科展/朝来・サナカの想い出
2005 二科展/座る女(未完) 遺作

 

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